良かったことや、嫌だったこと

リゾートバイト体験談
リゾートバイト体験談
~旅をしながら働くという選択~
良かったことも、嫌だったことも。
今回は、そんな“リゾートバイトのリアル”を40代の私が正直にお話しします。
■ リゾートバイトを始めようと思ったきっかけ
きっかけは単純でした。
「旅をしながら働けたら最高じゃない?」そう思ったんです。
ずっと一か所で働き続けてきた私にとって、同じ毎日の繰り返しが少し退屈に感じていました。
日本各地を旅するのが好きで、「見知らぬ土地で暮らしながら働く」というリゾートバイトのスタイルに強く惹かれました。
住み込みでの仕事なので、家賃も光熱費も不要。
食事も支給されるため、生活コストを抑えながら全国を旅できる。
まさに私の理想にぴったりでした。
派遣会社に登録してからは、担当の方が本当に親身になって相談に乗ってくれました。
勤務地の候補を出してもらうと、驚くほどたくさんの求人が!
「どれも魅力的で選べない!」と嬉しい悲鳴を上げたのを覚えています。
そして、以前から憧れていた老舗旅館の求人を見つけ、条件もぴったりだったので即応募。
3日後には採用の連絡が届き、あこがれの旅館で仲居として働けることになりました。
「どんな人に出会えるんだろう」「着物を着てお客様をおもてなしするなんて素敵」
出発の日が待ち遠しくて仕方ありませんでした。
■ 初めての仲居のお仕事
仲居の仕事は思っていた以上に奥が深く、そして体力勝負でした。
まずは“着物との格闘”。
初日は帯を締めるだけで汗だく。慣れるまでは1時間近くかかり、鏡の前で何度もやり直しました。
先輩たちの手際の良さに見とれつつ、「私もあんな風に着こなしたい!」と密かに憧れていました。
お仕事の内容は、お客様のお出迎えからお部屋へのご案内、料理の提供、食後の片付けなど、すべてに気配りが求められます。
最初は料理の説明もうまくできず、緊張して声が震えてしまったり、手が滑ってお皿を落としそうになったこともありました。
そのたびに先輩仲居さんから厳しく指導を受け、「この仕事、私に向いてるのかな…」と落ち込むこともありました。
けれど、そんな中で励みになったのがお客様からの「ありがとう」という言葉でした。
チェックアウトの時に「昨日は丁寧に対応してくれてありがとう。おかげで気持ちよく過ごせたよ」と笑顔で言われた瞬間、
涙が出そうなくらい嬉しかったんです。
「この一言のために頑張れる」そう思えるようになってから、仕事が少しずつ楽しくなっていきました。
■ 繁忙期の試練
仕事に慣れてきたころ、ちょうど繁忙期に突入。
旅館は毎日満室で、朝から晩までフル稼働。
着物を着たまま走り回る日々で、足はパンパン、手はあかぎれだらけ。
夜はクタクタで布団に倒れ込むように眠る毎日でした。
正直、途中で「もう無理かも」と思った瞬間もありました。
でも、不思議なことに「期間が決まっている」というのが支えになったんです。
「あと◯日頑張れば終わる」と思うと、踏ん張れた。
そして何より、同じように頑張っている仲間たちの存在が大きかったです。
「今日も忙しかったね〜!」「お疲れ様、甘いもの食べよう!」
夜の寮の談笑タイムは、私たちにとって何よりの癒しでした。
年齢も出身もバラバラなのに、気づけば家族のような存在に。
リゾートバイトの一番の魅力は、この“仲間との絆”かもしれません。
■ 休日の楽しみと小さな冒険
お休みの日は、待ちに待ったリゾート満喫タイム!
旅館の周辺には観光名所が多く、同僚と一緒に観光地を巡るのが楽しみでした。
近くの温泉街を歩いて足湯を楽しんだり、名物スイーツを食べたり。
少し遠出して、有名な神社や海沿いのカフェに行ったこともあります。
全国から集まった仲間たちと過ごす休日は、まるで学生時代の修学旅行のようなワクワク感がありました。
時には、仕事終わりにみんなでコンビニスイーツを買って夜遅くまで語り合ったことも。
「次はどこのリゾバ行く?」「北海道いいよね〜!」なんて未来の話をしている時間が、今でも懐かしく感じます。
■ 辛かったこと・良かったこと
正直に言うと、リゾートバイトは“楽な仕事”ではありません。
立ち仕事、重いお盆、忙しすぎる繁忙期、そして慣れない人間関係。
それでも、終わってみると全部がいい思い出です。
人に喜んでもらえる仕事の楽しさ、自分の成長を感じた瞬間、仲間との絆。
大変なことが多いほど、やり遂げた時の達成感も大きいんです。
途中で辞めたいと思った時期もありましたが、最後までやり遂げて本当に良かった。
今振り返ると、「大変だったからこそ学べたこと」がたくさんあります。
リゾートバイトでは、体力よりも“心の強さ”が試される気がします。
少しの勇気と、最後までやり抜く意志さえあれば、必ず自分を成長させてくれる経験になります。
■ これから挑戦する人へ
リゾートバイトは、決して“休暇ついでの仕事”ではありません。
実際にやってみると、観光よりも仕事が中心の生活になります。
でもその分、普段の生活では出会えない人と出会い、見たことのない景色に出会えます。
「仕事をしながら旅をする」という特別な経験は、きっとあなたの人生に新しい風を吹かせてくれます。
そして何より、全国どこに行っても“自分の居場所をつくれる”という自信が得られます。
もし、途中でつらくなったら、、、迷わず派遣会社の担当者に相談してください。
私も担当さんに何度も助けてもらいました。
話を聞いてくれる人がいるだけで、気持ちはずっと楽になります。
3か月間のリゾートバイトを終えて感じるのは、
「人生で一度は絶対にやってみる価値がある」ということ。
楽しいことも大変なことも全部含めて、私にとって忘れられない時間になりました。
旅をしながら働く。それは単なる仕事ではなく、自分自身を見つめ直す最高の旅でもあります。
皆さんもぜひ、自分だけの“リゾートバイト物語”を体験してみてください。
その一歩が、きっとあなたの世界を大きく広げてくれるはずです。

